補助金を活用して「新たな販路開拓を行いたい。」「業務を効率化させたい。」
小規模事業者持続化補助金は、そういった事業者の方の取り組みを支援するために設けられた補助金です。
小規模事業者持続化補助金の内容
小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者の販路開拓や業務効率化(生産性向上)を目的とした経費の一部を対象とした補助金です。ここでは第15 回(令和6 年3月14 日締切)を例にとって、内容についてポイントを抜粋して解説していきます。
※申請回により公募要領が変わりますのでご注意下さい。
申請枠
※補助上限:最大250 万円(インボイス特例該当時)
補助率 | 補助上限 | 概要 | |
通常枠 | 3分の2 | 50 万円 | 販路開拓・販路開拓を目的とした生産性向上などの取り組みを支援 |
賃金引上げ枠 | 3分の2 (赤字事業者は 4分の3) |
200万円 | 販路開拓の取り組みに加え、地域別最低賃金の時間給より +50円以上とした場合支援する。 |
卒業枠 | 3分の2 | 販路開拓の取り組みに加え、雇用を増やし、 一定枠を超える従業員数で事業規模を拡大する事業者に支援する。 |
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後継者支援枠 | 3分の2 | 販路開拓の取り組みに加え、中小企業庁が開催する 「アトツギ甲子園」においてファイナリスト・準ファイナリスト等に なった小事業者に対して支援する。 |
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創業枠 | 3分の2 | 産業競争力強化法に基づく認定市区町村または、 認定市区町村と連携した「特定創業支援等事業」の支援を受けた、 創業3年以内の事業者の販路開拓への取り組みを支援する。 |
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※インボイス特例 | 50万円の 上乗せ |
上記上限額に50 万円を上乗せ 2021年9月30日~2023年9月30日の 課税期間中に免税事業者であり、 「適格請求書発行事業者」登録が確認できることが条件。 |
対象
※「常時使用する従業員」には、役員、個人事業主本人(同居の親族従業員)、派遣社員、一定条件に該当するパートタイム労働者は含まない。
業種 | 常時使用する従業員数 |
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く) | 5人以下 |
宿泊業・娯楽業 | 20人以下 |
製造業その他(上記以外のすべての業種) | 20人以下 |
対象経費
※対象外経費も科目ごとに細かく例示されていますので注意が必要です。Ex.汎用品等
対象経費科目 | 活用事例 |
機械装置等費 | 補助事業の実施に必要な製造装置の購入に要する経費 |
広報費 | パンフレット・ポスター等作成配布、広報媒体等の活用、看板の作成設置などにかかる経費 |
Webサイト関連費 | WebサイトやEC サイトなどの構築、更新、改修、開発、運用に要する経費 ※Webサイト関連費のみでの申請は不可、補助金総額の4分の1 が上限 |
展示会等出展費 | 新商品等を展示会等に出展、商談会に参加するための経費 |
旅費 | 展示会等への往復交通費など、販路開拓のための旅費 |
新商品開発費 | 新商品の試作品や包装パッケージ開発などに伴う経費 |
資料購入費 | 補助事業に必要不可欠な資料・図書等の経費 |
借料 | 補助事業に必要な機器・設備等のリース・レンタル料 |
設備処分費 | 販路開拓に必要なスペースを拡大する等を目的とした廃棄・処分にかかる経費 ※処分費のみでの申請不可、補助金総額の2分の1が上限 |
委託・外注費 | 上記項目に該当せず、自ら実行することが困難な業務を第三者へ委託・外注する経費(契約必須) |
必要書面
・小規模事業者持続化補助金事業に係る申請書(様式1)
・経営計画書兼補助事業計画書①(様式2)
・補助事業計画書②(様式3)
・確定申告書(場合により開業届)の写し(個人事業主の場合)
・貸借対照表・損益計算書(法人の場合)
※申請枠によって追加資料が必要となります。
申請時には、「経営計画書兼補助事業計画書①(様式2)」「補助事業計画書②(様式3)」を作成して商工会議所・商工会に提出し、内容を確認後に「事業支援計画書(様式4)」を発行してもらう必要があります。
加点項目
加点審査で申請できる加点は、「重点政策加点」と「政策加点」があり、重点政策加点、政策加点からそれぞれ1 つずつ、合計2 つまで申請可能です。
加点項目 | 加点対象 | |
重点政策加点 | 赤字賃上げ加点 | 賃金引上げ枠に申請する事業者のうち赤字である事業者 |
事業環境変化加点 | ウクライナ情勢や原油価格、LP ガス価格などの高騰で影響を受けている事業者 | |
東日本大震災加点 | 福島第一原子力発電所の影響を受け、避難指示の対象となった地域の事業者、被害を受けた水産加工業者 | |
くるみん・えるぼし加点 | 1.次世代育成支援対策推進法(次世代法)に基づく「くるみん認定」を受けている事者 2.女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)に基づく「えるぼし認定」を受けている事業者 |
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政策加点 | パワーアップ型加点 | ・地域資源型 地域資源等を活用し、地域外への販売や新規事業のたち上げを行う計画 ・地域コミュニティ型 地域の課題解決や暮らしの実需に応えるサービスを提供し、地域内の需要喚起を目的とした取組などを行う計画 |
経営力向上計画加点 | 中小企業等経営強化法に基づく「経営力向上計画」の認定を受けている事業者 | |
事業承継加点 | 年齢が満60歳以上となる代表者で、かつ、後継者候補が補助事業を中心になって行っている環境の事業者 | |
過疎地域加点 | 過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法に定める過疎地域に所在し、地域経済の持続的発展につながる取り組みを行う事業者 | |
一般事業主行動計画策定加点 | 1.従業員100 人以下の事業者で「女性の活躍推進企業データベース」に女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画を公表している事業者 2.従業員100 人以下の事業者で「両立支援のひろば」に次世代法に基づく一般事業主行動計画を公表している事業者 |